一方で、これらの人々の中で肝炎やデング熱、マラリア、腸チフスなど海外で感染症に罹患し帰国する人も増加しています。 その背景には日本では戦後60年を経てジフテリア、百日咳、赤痢、ポリオ、日本脳炎など多くの感染症が激減し、日本人に感染症に対する警戒心がなくなっていること、海外の感染症事情に対する知識が欠如していること、病気に対し自分の身は自分で守る意識が薄いことなどが挙げられます。 その結果、欧米諸国では旅行者用ワクチン(トラベラーワクチン)の製造、販売が全ワクチンの16パーセントにも及んでいるのに対し、日本では僅か1パーセントに満たないことが指摘されています。また、日本ではワクチンの許可に対しては厳しい規制がある上、海外で開発されていて日本では未許可ではあるが評価の高いワクチンの輸入使用に関してもその手続きに多くの手間と時間がかかる現状であります。 私たちはこの事態を深く憂慮し、広く日本国民に日本国外の感染症の蔓延状況及び、外国の感染症対策の現状を伝達し、海外渡航者に予防接種に関する知識を啓発し、必要なワクチンを必要な時に、受けられる環境を整備することを意図いたしました。私たちはこの目的達成のため、海外渡航者予防接種事業をたちあげました。
現在までに開催されたトラベラーズワクチンフォーラム研修会は次の通りです。(第7回よりバイオメデイカルサイエンス研究会主催となった)
第21回(2012年2月18日) 於: 東京医科大学 教育棟5階講堂 *世界ポリオ根絶計画とポリオの疫学 *ポリオワクチン *不活化ポリオワクチン(IPV)と行政(仮題) *トラベルクリニック紹介
第20回(2011年6月18日) 於: (独)国立国際医療研究センター *麻疹の一般論(国内や海外での発生状況) *麻疹ワクチンに関して(海外渡航者への接種の必要性) *海外旅行保険から見た海外渡航者の感染症とワクチンの効果 *トラベルクリニック紹介
第19回(2011年1月29日) 於: (独)国立国際医療研究センター *研究班活動と未承認ワクチンの現状と今後 *未承認ワクチン輸入業者の現状 *髄膜炎菌性髄膜炎とワクチン *自由発表
第18回(2010年7月24日) 於: 国立国際医療研究センター *外務省職員のワクチン接種&外務省医務官の仕事 *狂犬病ワクチンの現状 *狂犬病ワクチン使用実績
第17回(2010年1月30日)於: 国立国際医療センター *組織培養日本脳炎ワクチンについて *輸入新型インフルエンザワクチンについて[仮題] *渡航者ワクチンガイドラインについて
第16回(2009年7月18日)於: アクロス福岡 *A型およびB型肝炎ワクチン *日本脳炎、ポリオワクチン *黄熱ワクチン *髄膜炎菌、コレラワクチン *破傷風、腸チフス、インフルエンザワクチン *狂犬病、ダニ脳炎ワクチン *ガイドライン全体の調整事項